本記事の想定ターゲット
- 普段は舞台やライブなどの舞台に立つ方
- 自宅で配信や録音をしてみたい方
- パソコンや機材が苦手な方
- 本格的なことまでは求めないが、
一定以上の品質は要求したい方
そんな方のニーズに答えられる機材を紹介します。
※なお、この記事はパソコンや機材に詳しくない人向けに書いているため、
正確さよりもわかりやすさを重視した文章となっている部分があります。
予めご了承ください。
この記事の目次
自宅での録音を始めてみましょう
自宅で録音する際に必要な機材について考えてみましょう。
録音すると言っても、ICレコーダやスマートホンでも録音することはできます。
昔買ったラジカセがあれば、それを使うこともできます。
しかし、これらの機材では、頭で思い描いたようなきれいな音で録音することは難しいと思います。
録音に必要な機材とは?
実際、録音するためには何があればよいのでしょうか?
最低限、下記のものが必要になると思います。
- PCまたはMac(スマホやタブレットでも可)
- マイク
- オーディオインターフェース
これらが少なくとも必要になると思います。
それらに加えてあったらいいものとしては、
- DAW
- 防音できる部屋
- 反響を抑えた壁
- モニターヘッドホンやスピーカー
などなど、挙げていけばきりがないとは思いますが、ここでは、オーディオインターフェースについてのみ紹介していきます。
おすすめのマイクなどは後日別途紹介していきたいと思います。
オーディオインターフェースって何?
オーディオインターフェースは
『パソコンにマイクを挿せるようにする道具』
です。
もう少し正確に書くと、
『音の入り口と出口になる機械』
ということになります。
パソコンを持っている方は、一応マイク端子(ヘッドセット用)がついているので、それを使えばいいのでは?と思う人もいそうですが、
全然違います。
ここにマイクを挿して音を録ってみれば、『(少なくとも)売り物にはできないな』と言うことがおわかりいただけるはずです。
(録音した音は、ヘッドホンなどできいてください)
逆に言えば、これでOKなレベルなら、スマホで十分ということだと思います。
最初の一台をどうする?
初めてオーディオインターフェースを購入する場合に、高くてとても良い機材を購入するというのもありだと思います。
しかし、動画配信やYouTubeなどの動画撮影で音をきれいに録りたい、という要求に対しては、過剰スペックであることが多いと思います。
もちろん、その分いい音で録音することはできるでしょうが、過剰スペックであることによって、特に初心者にとっては使いづらく、
- 何をどのように設定すればよいのか?
- 何をどこに接続すればよいのか?
- うまく音が出ない、変な音になるけど原因がどこにあるかわからない
多機能の機種であればあるほど、できることがおおくなり、初心者であれば、何がなんだかさっぱりわからないということも多々できてしまいます。
今回のおすすめする機材 TASCAMのUS-32
そのような、動画配信で使えるおすすめの機材として、今回紹介する機材が、
TASCAM US-32
という製品になります。
価格
Amazonではこの記事を書いている現時点(2020/5/10 時点)で売り切れ担ってしまっていますが、販売時の価格はおよそ6,500円~7,500円で販売されており、また、安定して供給されていたこともあり、テレワーク需要などで一時的に在庫がなくなってしまったものと思われます。
一時的に品薄になっていますが、YAMAHAのAG03のような人気商品と比べると、長期に渡っって流通も価格も安定しており、今後も安定供給されるのではないか?と予想されます。
なお、万一US-32が購入できず、急いで欲しい場合には、他の通販を利用するか、同じシリーズのUS-42という機種もあります。
こちらは、US-32の内蔵マイクの代わりに別のマイク、またはギターなどを接続することが可能であるなど、若干の違いはありますが、US-32とほとんど変わらない機能と操作感となっているので、こちらを検討してもよいかと思います。
ちなみに、Amazonでは9,500円程度で販売されていましたが、2020/05/10時点では11,900円になっています。
一時的な値段の高騰と思われるので、落ち着くのを待ってもよいかと思います。
機能
US-32はその機能として、以下のものがあります。
- 以下のいずれかのマイクの接続
- マイク接続(48V電源対応)
- 無指向性内蔵マイク
- ヘッドセットマイク接続
- マイクのボリューム調整
- マイクのリバーブ調整機能
- ボイスエフェクト(5種類)
- ヘッドホン接続
- マイクミュート機能
- レベルメータ
- PON出し(サンプラー)機能
- 外部入力機能
と、シンプルと言いながらも、実はかなりの機能を持っており、動画配信の品質を向上させたい要求に対して十分すぎるほどの機能を持っています。
また、PC接続だけでなくiPhoneやiPadに接続して、iPhoneの配信アプリなどでも使用することもできます。
TASCAM US-32レビュー
外観
箱
箱の外観はやや、おもちゃっぽい感じです。
実は、この製品ニコニコ動画とのコラボレーション商品となっており、ニコ生の生主と呼ばれる、配信者向けに開発されたという経緯があります。
そのため、ニコニコ動画特有のユルさを表現した箱になっており、やや不安になってしまう方もいるかも知れませんが、中身はしっかりしていますので、そこは安心して良いです。
本体
本体の外観です。
ツマミ類は3つしか無く、マイクの接続も非常にシンプルで配線は非常にわかりやすいと思います。
ヘッドセットなどを接続する際には、写真の下側にあるヘッドセット用のマイク接続がありますので、そちらを利用してください。
また、写真右下の端子はスマホなどのイヤホン部とケーブル接続することができ、これによって、自分の好きなBGMやカラオケ、楽器の音などを入力しながら配信を行うことができます。
自分で使ってみた感想
実際に自分で使用してみた感想ですが、シンプルでわかりやすいと思います。
ただ、この手の機材に慣れていると、物足りなかったり、やや使いにくい部分もあります。
YouTube動画では割と強めにオススメしていますが、あくまで機械が苦手である人限定かなと思います。
実際に使ってみた感想を正直に、良い点と悪い点に分類し、評価してみたいと思います。
良い点
- 操作がシンプル
- 配線がしやすい
- リバーブが使えるのは便利
- 48V電源の有無ではなく、マイクの形状で表現されている
- コンデンサマイクも使え、音もそこそこ良い
悪い点
- つまみの操作性が悪い
- 内部パラメータの変更にPCが必要
- PON出しボタンはPCとのUSB接続が必須(わかりにくい)
- ON-AIRボタン(ミュートボタン)は、USB接続にしか使えない
(ヘッドホン出力には通常通り再生されるのでミュートの確認ができない)
機材音痴の知人に使ってもらいました
実際に、機械音痴な知人に使用してもらいました。
試用期間は約3ヶ月。
最初に、パソコンやマイクのつなぎ方と簡単な設定方法については説明しましたが、その他については特に説明せず、あとは自分で使用してもらいました。
使用用途
実際にどのように使用したかを確認したところ、以下のような用途で使用していたそうです。
- 動画のナレーション録音
- 歌のレコーディング
- その他、声の録音
感想
知人の感想は以下のようなものでした。
- 音は悪くなかった
- 仕事でも使ってみた
- 自分でも色々工夫できるくらい使いこなせた
とのことでした。
ちなみに、使いこなせたという点ですが、オーディオインターフェースの使用方法として一般的に、
『音が割れるまでマイクのボリュームをあげてはいけないが、かと言ってボリュームを小さくしすぎてもいけない』
のですが、知人曰く、
『最初はボリュームを上げ目にして、小さめの声で録っていたが、ボリュームを下げて大きめの声で録ったほうがノイズが少なくていい』
と、自分で試行錯誤しながら使いこなしていたのです。
シンプルにマイクのボリュームを変えるくらいしか無いからこそできたことなんじゃないかなと思います。
まとめ
今回紹介した、TASCAM US-32は値段も安く、シンプルなので初心者には非常に使いやすい機材です。
また、値段も安く、性能も悪くないので、用途によっては長く使い続けることもできます。
個人的にはAG03も所有しており、AG03をメインに使用していますが、今後も用途によってはUS-32も併用していきたいと思います。